【11月8日 AFP】サッカーフランス・リーグ1、ASモナコ(AS Monaco)のドミトリー・リボロフレフ(Dmitry Rybolovlev)会長が7日、スイスの美術商との間の訴訟問題で不正があったとして起訴された。

 詳細は明かされていないが、リボロフレフ会長と同氏の弁護士を含む他3人は現在保釈されていると、消息筋は地元日刊紙ニース・マタン(Nice Matin)の報道を認めている。事情聴取を受けた他の2人は、フィリップ・ナルミノ(Philippe Narmino)モナコ公国前法相の妻とその息子だという。

 リボロフレフ会長は、2015年からスイスの美術商イブ・ブービエ(Yves Bouvier)氏との間に訴訟問題を抱えていて、法外な手数料を取って自身から最大10億ドル(約1130億円)をだまし取ったとして、ブービエ氏を訴えていた。

 6日に身柄を拘束されたリボロフレフ会長は、自身の弁護士が提供した携帯電話の記録に関し事情聴取を受けた。

 10月2日にリボロフレフ会長は、英競売大手のサザビーズ(Sotheby’s)に対し3億8000万ドル(約432億円)の訴訟を起こした。リボロフレフ会長によると、サザビーズはブービエ氏と共謀し「史上最悪の美術品詐欺」を行ったという。

 ところが、弁護士の一人が会長の主張を裏付けようと、自身の携帯電話に残っていた音声記録を提供したところ、予審判事は電話からメールも抽出するよう指示。このメールがきっかけで、会長が裁判に対して不正な影響力を行使しようとしていた疑いが浮上し、昨年から会長に対する捜査が始まっていた。(c)AFP