【11月7日 AFP】イエメンの港湾都市ホデイダ(Hodeida)近郊で6日、親政府派と反政府武装勢力が再び衝突した。人道援助の要衝とされる同市付近での衝突により、民間人数十万人が巻き込まれる恐れがある。

 イエメンを「生き地獄」と呼ぶ国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は6日、戦闘地に近い病院内にいる子ども約60人の命が危険にさらされていると警告した。

 紅海(Red Sea)沿岸のホデイダでは、イランが支援する反政府武装勢力「フーシ派(Huthi)」と親政府派の間での5日間に及ぶ戦闘で、戦闘員150人以上が死亡した。親政府派はサウジアラビアが主導する連合軍の支援を受けている。

 国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は6日、ホデイダ市南部のアルサウラ(Al-Thawra)病院に近い場所で戦闘が発生し、「集中治療室内の25人を含む子ども59人に死の危険が迫っている」と警告。「この地域で唯一機能している、病院への出入りに使われる経路が今や危険にさらされている」と述べた。ホデイダ港はイエメンへの援助物資の受け渡しや食料輸入の要衝とされている。

 イエメン情勢をめぐっては9月、スイス・ジュネーブで和平協議が予定されていたが実現せず、国連(UN)が協議の再開を目指していた。

 国連(UN)によるとイエメンでは約140万人が飢饉(ききん)に直面し、10分に1人の割合で子どもが死亡している。(c)AFP