【11月5日 AFP】ウクライナの反汚職活動家で、今年7月に酸攻撃を受けて重傷を負ったカテリナ・ハンジューク(Kateryna Gandzyuk)さん(33)が、入院先の病院で亡くなった。支援者やウクライナ政府が4日、明らかにした。

 南部の都市ヘルソン(Kherson)の市長顧問も務めていたハンジュークさんは7月31日早朝、自宅を出たところで男に約1リットルの酸を浴びせられた。直ちに病院に搬送されたが、上半身、両腕、顔など体の30%にやけどを負い、重体となった。男はその場から逃げ去った。

 ペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領はツイッター(Twitter)でハンジュークさんが死去したことを認めた上で、「あらゆる手を尽くして殺害者を見つけ出し、裁判にかけて処罰するよう法執行官に訴える」と述べた。

 ハンジュークさんは、法執行機関とりわけ警察の汚職を公然と批判していた。ウクライナでは近年、反汚職活動家らに対する襲撃が増えている。

 欧州連合(EU)欧州委員会のヨハネス・ハーン(Johannes Hahn)委員(欧州近隣国政策担当)はツイッターでハンジュークさんの死を悼み、「市民社会の活動家に対する襲撃は容認できない」と非難した。(c)AFP