【11月5日 AFP】イングランド・プレミアリーグのレスター・シティ(Leicester City)は4日、選手とクラブ職員がタイを訪れ、前週ヘリコプターの墜落事故で死亡したウィチャイ・シーワタナプラパー(Vichai Srivaddhanaprabha)会長の葬儀に参列した。

 ウィチャイ会長の葬儀は、バンコク有数の寺院で有名人の葬儀が行われることも多いワット・テープシリン(Wat Thepsirin)で7日間にわたって営まれており、この日はその2日目だった。僧侶たちの読経の中、この後もタイの政財界の要人が弔意を表しに訪れるとみられている。

 ウィチャイ会長は先月27日、試合後に搭乗したヘリコプターがピッチから飛び立った直後に墜落し、60歳でこの世を去った。会長はプレミアリーグの外国人オーナーとしては異例なほどクラブと街に愛され、チームが15-16シーズン、5000倍のオッズを覆してのプレミア制覇というイングランドサッカー史上最高レベルの奇跡を成し遂げた立役者の一人だった。

 会長の死はレスターに大きな衝撃を与え、4日のカーディフ・シティ(Cardiff City)戦では、両チームの選手らが試合前に黙とうをささげた。そしてチームは、事故後初めての試合に勝利した後バンコクへ向かった。ウィチャイ会長所有のキング・パワー(King Power)社によれば、クロード・ピュエル(Claude Puel)監督の他、ジェイミー・バーディー(Jamie Vardy)や岡崎慎司(Shinji Okazaki)ら13人がチャーター機でタイを訪れたという。

 一行は現地時間午後6時頃に寺院へ到着し、カメラのフラッシュがたかれる中しっかりとした視線で、ピュエル監督とフットボール部門ディレクターのジョン・ラドキン(Jon Rudkin)氏を先頭に中へ入っていった。主将のウェス・モーガン(Wes Morgan)や、ウィチャイ会長をひときわ強く慕っていたといわれる守護神カスパー・シュマイケル(Kasper Schmeichel)などの姿もあった。

 中へ入った後は、会長の家族と抱擁を交わしてからジャスミンの花をささげ、国王から賜ったという宝石をちりばめた八角形の飾りつぼの前で膝をつき、敬愛する会長に最後の祈りをささげた。(c)AFP