【11月4日 AFP】18-19スペイン1部リーグは3日、第11節の試合が行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)は18歳のビニシウス・ジュニオール(Vinicius Junior)の働きなどで、サンティアゴ・ソラーリ(Santiago Solari)暫定監督のリーグ戦初陣を白星で飾った。また、首位FCバルセロナ(FC Barcelona)もなんとか勝利を収めた。

 レアル・バジャドリード(Real Valladolid)と対戦したレアル・マドリードは、両チーム無得点で試合が進む中、ソラーリ暫定監督に送り出されたビニシウスが、本拠地サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu)の張り詰めた空気をものともせずに相手のオウンゴールを誘発。終了間際のセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)のPKでダメを押し、2-0で勝利を飾った。

 点差ほど楽な展開ではなかったが、レアル・マドリードとソラーリ監督にとっては勝ったことがすべての試合だった。83分の先制点はオウンゴールだったが、ビニシウスのカットインからのキックは、このところ牙を抜かれたようになっていたレアル・マドリードの攻撃に欠けていた積極的なプレーで、これが相手に当たってゴールになった。

 得点が決まった後、ビニシウスはここまでBチームに当たるカスティージャ(Real Madrid Castilla)で自身を指導し、夏に加入した新クラブで自分のことを誰より良く知るソラーリ監督の元へ走って行って抱きついた。解任されたフレン・ロペテギ(Julen Lopetegui)前監督は、Bチームでクラブになじませるのが最善という妥当な判断を下していたが、与えられたチャンスを逃す中で、18歳の新星の評価が急落していたのも事実だった。

 またロペテギ前監督は、敗戦が続く中で運のなさを繰り返し嘆いていたが、ソラーリ監督になってその流れさえも反転したのか、ビニシウスのプレーが生んだオウンゴールの他にも、バーに当たったバジャドリードの2本のシュート、カリム・ベンゼマ(Karim Benzema)がうまく倒れた終盤のPKなど、この日は幸運にも恵まれた。

 レアル・・マドリードにとっては、バルセロナが勝っていなければさらに良かったが、ラージョ・バジェカーノ(Rayo Vallecano)と対戦したバルセロナは終了間際の2ゴールでなんとか3-2の勝利を収めた。

 終盤まで1-2と相手にリードを許していたバルセロナだが、87分にウスマン・デンベレ(Ousmane Dembele)、89分にルイス・スアレス(Luis Suarez)がゴールを挙げ、リオネル・メッシ(Lionel Messi)不在の中でぎりぎりの逆転勝利を収めた。

 これでバルセロナは、同日CDレガネス(CD Leganes)と引き分けたアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)と勝ち点4差、レアルと同7差の首位を守っている。(c)AFP/Thomas ALLNUTT