【11月3日 AFP】イエメン反政府武装勢力「フーシ派(Huthi)」が支配する紅海(Red Sea)沿岸の都市ホデイダ(Hodeida)にある主要港の近くで2日、同派と親政府派勢力による激しい衝突があった。また、親政府派を支援するサウジアラビア主導の連合軍は、反体制派が掌握する首都サヌア(Sanaa)の空軍基地を攻撃したと発表した。

 イエメン政府は1日、反体制派との和平交渉の再開を申し出ていた。

 親政府派武装勢力筋がAFPに語ったところによると、ホデイダに迫っていた同勢力は市内の大学に進軍。これに伴い反体制派との激しい戦闘が発生し、市内2か所の病院の医療従事者によれば過去24時間でフーシ派戦闘員少なくとも34人が死亡、数十人が負傷した。

 また、親政府派勢力筋とホデイダの医療関係者によると、この戦闘で親政府側の戦闘員6人が死亡した。

 武装勢力筋によれば、戦闘は1日夕に始まり、サウジ主導の連合軍が数十回の空爆で支援した。

 イエメンが困窮し、飢餓の瀬戸際に立たされる中、同国の輸入品の70%余りがホデイダの港を通過している。アラブ首長国連邦(UAE)が支援する親政府派勢力は「ホデイダを解放、浄化するため大規模な軍事作戦」を実行したと表明した。

 連合軍は国連(UN)の支援で行われた和平交渉が9月に頓挫した後、ホデイダへの攻撃を再開すると発表。その後、戦闘は弱まったものの、このたびの衝突で国際社会からの和平交渉を求める声の高まりに反して対立が大幅に激化していることが示された。(c)AFP