【11月2日 AFP】男子テニス、パリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2018)は1日、シングルス3回戦が行われ、大会第2シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は6-1、2-1とリードしていたところで対戦相手のダミアー・ジュムホール(Damir Dzumhur、ボスニア・ヘルツェゴビナ)が負傷棄権し、準々決勝へ駒を進めた。

 前日、世界ランキング1位のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が腹筋のけがを理由に大会を棄権したことで、2年ぶりの王座返り咲きが決まった31歳のジョコビッチは「驚くべき成果」だと喜んでいる。

 全仏オープンテニス(French Open 2018)準々決勝で敗れた5か月前には、世界ランキングが過去12年で最低の22位まで落ちたことを考えると、ジョコビッチの復活劇は並外れたものとなった。

 そこからウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)と全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)を制して四大大会(グランドスラム)のタイトル数を14に伸ばした31歳は、自身6度目となるマッチ20連勝中で、ここ最近の成績は30戦29勝となっている。

 この日、連続獲得セット数を30に伸ばし、2015年にマークした自身の最長記録を更新したジョコビッチは試合後、「去年の状況を考えれば、非常に驚くべき成果だ」「本当にうれしく思う。当時のランキングや自分のプレー、コート上での感触を考慮すれば、5か月前には全く起こりえないことだった」と語った。

「シーズンが終われば、もう少し深く踏み込んで話すことができるんじゃないかと思う。願わくばナンバーワンとして締めくくりたい」と付け加えたジョコビッチは、同日の試合で第9シードのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)を7-6(7-5)、6-4で倒した第5シードのマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)と対戦する。

 29本のウイナーをたたき込んで3年連続のベスト8入りを果たしたチリッチは、この日の勝利で11日から英ロンドンで開幕するATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2018)出場の可能性を高めている。しかしながら、ジョコビッチに対しては、過去17戦で2回しか勝利できていない。

 同日の試合では、カレン・カチャノフ(Karen Khachanov、ロシア)が2本のマッチポイントをしのぎ、第8シードのジョン・イズナー(John Isner、米国)を6-4、6-7(9-11)、7-6(10-8)で破った。準々決勝では、第15シードのディエゴ・シュワルツマン(Diego Schwartzman、アルゼンチン)を6-4、6-2で下した第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)と激突する。

 また、第6シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)は6-7(3-7)、6-2、7-5で第11シードのボルナ・チョリッチ(Borna Coric、クロアチア)を退け、初の8強入り。ATPファイナルズの出場争いをしている同選手は次戦、前年覇者で第16シードのジャック・ソック(Jack Sock、米国)と顔を合わせる。(c)AFP/Dave JAMES