【11月1日 AFP】(更新、写真追加)南米ペルーの裁判所は10月31日、アルベルト・フジモリ(Alberto Fujimori)元大統領の長女で野党党首のケイコ・フジモリ(Keiko Fujimori)氏(43)を、汚職捜査の結果が出るまで3年間予防勾留するよう命じた。ケイコ氏は直ちに勾留された。ケイコ氏が2021年の大統領選に立候補することはほぼ不可能になった。

 ケイコ氏をめぐっては、2011年の大統領選に立候補した際、ブラジルの建設大手オデブレヒト(Odebrecht)から120万ドル(約1億3500万円)の違法な資金を受け取った疑いで捜査が行われている。ケイコ氏は今月10日に身柄を拘束され、その後釈放されていた。しかし検察側は捜査終了まで勾留することを求め、裁判所が審理していた。

 判決は8時間の審理の末に下された。判事は今回の判断について、マネーロンダリング(資金洗浄)に関与した「事実上の犯罪組織」をケイコ氏が運営していた「重大な疑い」があり、逃亡する恐れも強いとしている。

 ケイコ氏側は不服を申し立てる見通しで、手続きの期限は3日以内。

 ペルーで最も人気のある政治家のケイコ氏は、1990年から2000年まで大統領を務めた父フジモリ氏が築いた遺産を受け継ごうとしている。

 現在80歳のフジモリ氏は心臓に慢性的な問題を抱え、病院で療養中。同氏は人道に対する罪と汚職罪により禁錮25年の刑を受け、これまでに刑期のうち12年を終えている。昨年12月に恩赦を受けたが、今月3日、最高裁によって恩赦を取り消された。(c)AFP