【10月28日 AFP】トルコ、ロシア、フランス、ドイツの4か国首脳は27日、トルコのイスタンブールで首脳会談を行い、シリアに残る反体制派最後の砦イドリブ(Idlib)における停戦合意の維持を呼び掛けた。

 4か国は首脳会談後、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領が読み上げた声明で、「永続的な停戦の重要性」を強調した。

 フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は4か国首脳による共同記者会見の後、「イドリブにおける安定かつ永続的な停戦」へ向けシリア政府に「明確な圧力」をかけるようロシアに要求した。ロシアはシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領率いる政府側を支援している。

 シリア北西部のイドリブ県では差し迫った政府軍の攻撃により、人道的惨事が起きる恐れが出ていたが、シリア反体制派を支援するトルコは先月、シリア北西部のイドリブ県周囲に非武装地帯を設置することでロシアと合意した。しかしイドリブでは合意の後も衝突が続き、26日にはシリア政府軍の砲兵射撃により民間人7人が死亡、死者数は合意以降最大となった。

 首脳会談後に採択された共同声明で、4か国はシリアの新憲法起草委員会を年内に設立し、内戦で疲弊した同国で「自由で公正な選挙実施への道を開く」ことを呼び掛けた。

 シリア内戦では2011年以降、36万人を超える死者が出ている。(c)AFP