【10月28日 AFP】(写真追加、更新)米東部ペンシルベニア州ピッツバーグ(Pittsburgh)にあるシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)で27日、銃乱射事件が発生し、複数の米メディアによると少なくとも11人が死亡、複数が負傷した。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は事件を激しく非難した。

 容疑者は拘束された。犯行の動機は明らかになっていない。

 米メディアの報道によれば、実行犯はピッツバーグ在住のロバート・バウアーズ(Robert Bowers)容疑者(46)。報道では、ネットに反ユダヤ主義的なコメントばかりを投稿していたとされ、地元メディアによると銃撃の間、反ユダヤ主義的な言葉を叫んでいたと伝えられている。

 事件が発生した礼拝所では同日、数十人がユダヤ教の安息日を祝う礼拝に出席していたとみられている。米国では近年、反ユダヤ主義による事件が急増している。

 警察の報道官は現場で記者陣に対し「複数の死傷者」が出たことを認め、容疑者が拘束される前に警官3人が銃撃を受けたと述べた。警官3人の容体については現時点で明らかになっていない。

 トランプ大統領は28日、インディアナ・イリノイ両州での複数の選挙イベントに向かう前に事件を激しく非難、記者団に対し、「率直に言って私たちの国で、そして世界各地で憎悪によるとてもひどいことが起きている」とし、「何かがなされなければならない、人々がこうしたことをすれば死刑を受けるべきだ」と話した。

 トランプ大統領は銃所持の権利を認める法律を見直す時かと問われると、武装した警備員がこのシナゴーグに配置されていれば犠牲者の数がはるかに少なかったかもしれないと示唆した。報道によるとこのシナゴーグではユダヤ教の大祭日の際のみ武装警備員が配置されているという。(c)AFP