【10月25日 AFP】アイスランド各地で24日、女性数千人が一斉に職場を離れ、男女同一賃金を訴えるデモを行った。この日はアイスランドで「女性の休日(Women's Day Off)」として知られており、女性たちが一斉にストライキに突入する。

 男女同権で名高いアイスランドだが、同国の統計局によると男女の平均賃金には26%の格差が存在する。8時間労働でいえばこの割合は2時間5分に相当するため、女性たちはこの日、終業時間の2時間5分前に当たる午後2時55分に職場を離れた。

 首都レイキャビクのデモに参加した幼稚園教諭の女性(68)は、「私と夫の学歴はほぼ同じなのに、男性だからというだけでずっと夫の給料の方が高かった」「娘や孫娘に同じ目に遭ってほしくない」と訴えた。

 アイスランドは過去9年間、世界経済フォーラム(World Economic Forum)の男女平等に関する調査で首位を維持してきた。

 それにもかかわらず、欧州連合(EU)統計局(Eurostat、ユーロスタット)によると女性全体の平均時給は男性より16.3%低く、EU域内の平均差16.2%と同水準となっている。

 アイスランドでは今年1月に新法が施行され、従業員25人以上の全企業に対し、同じ仕事に従事する男女に同額の賃金が支払われていることを証明する書類の提出を義務付けた。(c)AFP