【10月24日 AFP】メキシコのマルセロ・エブラルド(Marcelo Ebrard)次期外相は23日、メキシコが、「成果の出ていない」麻薬撲滅戦争により発生している暴力行為を抑える方法として、大麻を合法化したカナダに続く可能性が「大いに」あるとの考えを示した。

 エブラルド次期外相は22日、カナダの首都オタワで同国のクリスティア・フリーランド(Chrystia Freeland)外相と会談し、カナダの大麻合法化について協議したと述べた。

 エブラルド氏は記者団に対し、大麻合法化は「メキシコにとって短期的に非常に興味深い選択肢」で、「カナダ型とウルグアイ型」の2つの方式が選択肢として考えられるとした。

 同氏は、メキシコには「大麻の所有あるいは生産を禁止する法律があるにもかかわらず、9000人が収監され国内に暴力がはびこっているというのは理にかなっていない」と説明した。

 嗜好(しこう)用大麻をめぐっては、カナダが今月17日に主要国として初めて合法化。ウルグアイは2013年に解禁している。

 長年、米国に大麻やその他違法薬物を供給してきたメキシコでは、強力な麻薬密売組織が多数生まれ、麻薬密売ルートの管理をめぐる暴力的な争いが頻発している。

 エブラルド氏はアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)政権が発足する12月1日に外相に就任する。(c)AFP