【10月24日 AFP】ロシアを訪問中のジョン・ボルトン(John Bolton)米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は23日、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領を含む同国高官らと会談した。ボルトン氏は会談後の記者会見で、「きわめて包括的かつ生産的」な協議ができたと述べた。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は先週、中距離核戦力(INF)全廃条約から離脱する方針を表明していた。2日間にわたりロシアの首都モスクワを訪れたボルトン大統領補佐官は会見に先立ち、フランスの首都パリで11月11日に開かれる第1次世界大戦(World War I)休戦記念式典に双方が出席する際、トランプ氏がプーチン氏との会談を希望しているとも明らかにした。

 ボルトン大統領補佐官は、プーチン氏との1時間半に及ぶ会談でシリア内戦や米選挙へのロシアの干渉疑惑、トランプ氏のINF全廃条約離脱の決断を話し合ったと述べた。

「軍縮問題や新たな戦略的情勢、INF条約について長い時間協議した」とし、同条約を「多極的世界での冷戦(Cold War)期の二国間条約」と表現。同条約には中国や北朝鮮などの国の動きが含まれていないと指摘し、「もし私が北京に住んでいれば」米国の条約加盟の継続を望むが、そうではないとも語った。

 ボルトン氏によると、正式なINF条約からの離脱通知はまだ出されていない。(c)AFP