【10月22日 AFP】サウジアラビアの著名ジャーナリスト、ジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏がトルコにあるサウジ総領事館内で死亡した事件を受け、ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は21日、サウジへの武器輸出を当面行わない考えを表明した。

 キリスト教社会同盟(CSU)本部で記者会見したメルケル氏は、「既に限定的な(サウジへの)武器輸出について、現状ではあり得ないという意見に同意する」と述べた。

 これに先立ちハイコ・マース(Heiko Maas)独外相も20日、「サウジへの武器輸出に肯定的な決定を下す根拠はない」との見解を表明していた。

 ドイツ政府は先月、2018年度分として総額4億1600万ユーロ(約540億円)相当の対サウジ武器輸出を承認した。これまでのサウジへの軍事輸出品は主に巡視船だった。

 メルケル氏は、カショギ氏殺害を「最も強い言葉で」非難すると繰り返し、「緊急に解明する必要がある」事件だとの見方を示した。(c)AFP