【10月20日 AFP】総合格闘技大会「UFC(Ultimate Fighting Championship)」のダナ・ホワイト(Dana White)代表は19日、ボクシングの元世界王者フロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.)氏がUFCのハビブ・ヌルマゴメドフ(Khabib Nurmagomedov、ロシア)とのファイトに関して接触してきてはいないと、米スポーツ専門チャンネルESPNのウェブサイトで明らかにした。

 ホワイト代表は、「この件に関して注目するな」と切り出すと、「メイウェザー陣営は、われわれにはまったく接触してきていない。ハビブはUFCと契約している。われわれはメイウェザー陣営の誰とも話していない。フロイドはその気になると、自分の話題づくりが非常にうまい」と述べた。

 30歳のヌルマゴメドフは、今月6日にUFC史上最高の売り上げを記録したコナー・マクレガー(Conor McGregor、アイルランド)とのライト級タイトルマッチで勝利を収め、通算成績を27戦無敗に更新。一方、41歳のメイウェザーは昨年に現役復帰を果たし、米ラスベガスで行われたマクレガーとのスーパーファイトで10回TKO勝ちを収め、キャリア50連勝を記録した。

 ヌルマゴメドフは先日インターネットの動画で、メイウェザー氏のプロモーターを務めるレナード・エレブレ(Leonard Ellerbe)氏に「戦うべきだ」とアピール。メイウェザーも今週、米サイトTMZ Sportsに対して、自身の陣営が「実現」させられるだろうと話しており、両陣営は対戦に前向きな姿勢を示している。

 ヌルマゴメドフのマネジャーを務めるアリ・アブデルアジズ(Ali Abdelaziz)氏は、ESPNとのインタビューで、同選手がUFCとの「契約を尊重する」方針であると話す一方で、「フロイドがハビブとのボクシングを望むなら、われわれの扉は開いている」とつけ加えた。

「50戦無敗の男と27戦無敗の男がいて、両者は敗戦を味わったことがない。ハビブは25億人に上る世界のイスラム教徒を連れてくることができる。そのうちの一部は世界で最も裕福な国で、彼らはハビブの味方だ。フロイド・メイウェザーはメガスターで、『マネー』の異名を持っている。この2人が対戦すれば、とてつもないファイトになる」

 マクレガーとの試合後、ヌルマゴメドフはオクタゴンフェンスを乗り越えて相手陣営に襲い掛かる騒ぎを起こし、ネバダ州アスレチック・コミッション(NAC)から暫定出場停止処分を科された。この処分については、来年まで伸びる可能性がある。(c)AFP