【10月18日 AFP】イタリアのサッカー1部リーグ、セリエAのACミラン(AC Milan)の元オーナーである中国人実業家リー・ヨンホン(Li Yonghong)氏が現在巨額の負債を抱えており、信用ならざる人物として中国当局のブラックリストに加えられたほか、裁判所からパスポートの没収を命じられていたことが分かった。

 リー氏は2017年、イタリアの元首相シルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)氏からACミランを買収し、一躍その名が知られた。

 しかし買収後、リー氏によるチームの管理は当初から行き詰まり、今年の夏に米ファンドがチームを引き継いだ。

 そして10月、中国中部の荊門市中級人民法院(Jingmen City Intermediate People's Court)がリー氏に出した命令の内容が明らかとなり、同氏の財産が目減りしていることが判明。

 裁判所の命令によると、リー氏は湖北(Hubei)省の投資会社に6000万元(約9億7000万円)の債務を負っているほか、罰金1200万元(約1億9000万円)の支払いも抱えている。

 リー氏の名前は信用ならざる人物として中国当局のブラックリストに加えられ、高速鉄道や飛行機での旅行、高級ホテルへの宿泊のほか、クレジットカードの入手も禁止されたという。

 香港在住のリー氏はパスポートの没収も命じられており、現在の居場所は不明なものの、中国への入国も中国からの出国も禁止された。(c)AFP