被害者が責められる社会、韓国「#MeToo」火付け役女性の過酷な闘い
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■「大きな代償」
安氏は昨年、徐さんのセクハラとは関係ない汚職事件で解雇されたが、性的虐待については1年の時効が過ぎていたため、訴えられることはなかった。しかし、安氏は徐さんに復讐するために自分の地位を利用し、徐さんを低いポジションに追いやるよう上級検察官に圧力をかけたとして、職権乱用で告発された。
だが、徐さんのインタビューが放映されると、支援が多く集まった一方で、女性たちからの非難も殺到した。
さらに、徐さんに続いた女性たちの中には、加害者から逆に訴えられる例も出てきた。また、名乗り出るという恥知らずな行為をしたとして、個人攻撃を受けた女性もいた。
元大統領候補、安熙正(アン・ヒジョン、Ahn Hee-jung)氏は、元秘書を繰り返しレイプしたとして訴えられていたが、先月無罪が確定した。裁判では、元秘書の女性が被害に遭った後も仕事を辞めなかったのは、「被害者らしからぬ」振る舞いだと言われた。
さらに、安氏の側近の男性1人が、この元秘書の女性に関する1000件以上の匿名の中傷をインターネット上に投稿していたことも最近明らかになっている。
徐さんも例外ではなく、「公表したことの大きな代償」を払っている。テレビのインタビューが放映されてからは病気休暇を取得しており、検察庁に戻ることはないという。
「だが、自分の行動を後悔はしてない」と徐さんは言う。「これまで長い間、性的虐待の加害者ではなく被害者が、非難され、辱められ、黙っているよう言われてきた。このようなことは、今、ここで、止めなければならない」 (c)AFP/ Jung Hawon