【10月19日 東方新報】阿里巴巴(アリババ、Alibaba)はこのほど、傘下の料理デリバリー主体のプラットフォームである餓了麼(Ele.me)とグルメやコンビニなどのプラットフォームの口碑(Koubei)を合併し、新しいローカルライフサービス会社を設立することを発表した。その後まもなく、また大きなニュースが飛び込んできた。

 アリババは、展開事業の一つである「百度外売(Baidu Waimai)」の経営を終了し、高級料理デリバリーサービス「餓了麼星選(Ele.ma Xing Xuan、スターセレクト)」を新たに立ち上げるというのだ。この再編により、アリババ系の餓了麼はテンセント系の美団(Meituan)と真正面からの戦いに入る。

「新小売」時代に入り、出前の概念は変わりつつある。単純な弁当の出前から、あらゆる物のデリバリーへと、サービスの中身が大きく変わり、消費者はより細分化された市場でさまざまなメリットを受けるのだ。

■アリババ系は「団体戦」で美団に対抗

 アリババのローカルライフサービス会社の総裁で、餓了麼CEOを兼任する王磊(Wang Lei)氏は、「『百度外売』は歴史の舞台から姿を消し、ビジネスは餓了麼が引き受ける」と語った。すでに中国国内で670都市を網羅する餓了麼は、高級グルメのデリバリープラットフォーム創設を含め、新たな戦略を始動させる。

「民は食を以て天と為す」と言われるが、新しい「スターセレクト」でできることは何だろうか。公園のベンチでスターバックスのコーヒーとケーキを待つか、キャンプ場で高級バーベキューを待つか、深夜に熱を出して寝ている時にエクスプレス配達のライダーが熱冷ましの薬を持って飛んでくるのを待つか、残業時に出前ロボットが夕食を仕事場まで運んでくるのを待つか…。新しいデリバリーシステムは、距離、混雑の程度、店舗内の待ち時間等を人工知能(AI)が総合分析して指示を出す仕組みだ。