【10月17日 AFP】国連(UN)の世界食糧計画(WFP)は16日、内戦で荒廃したイエメンの治安と経済状況が改善されなければ、同国民1200万人が近く飢饉(ききん)に見舞われる恐れがあると警告した。

 WFPの報道官はスイス・ジュネーブで記者団に対し「イエメンは現在、世界最悪の飢餓の危機に直面している。国内全土で1800万人近くが、次の食事のめども立っていない」と語った。すでに800万人以上が飢餓寸前の状態にあり、食料価格がここ1年間で3割以上上昇していることも状況悪化に拍車をかけているという。

 さらに「この状況が続けば、深刻な食料不足に見舞われるイエメン人はさらに350万人増加し、合計1200万人近くに達する可能性がある。これらの人々が飢饉に近い状態に陥らないためには、定期的な食料援助が緊急に必要だ」と説明した。

 また報道官はAFPに対し、WFPはイエメン支援のための追加資金を必要としていると説明。「(援助を必要とする)人が多ければ多いほど、より多額の資金が必要となる」と述べた。(c)AFP