【10月25日 CNS】中国大手スマートフォンメーカーの華為技術(ファーウェイ、Huawei)は、AI(人工知能)分野の開発者育成計画を発表し、大学と研究機関に10億元(約161億円)を投入し、3年までに100万人の開発者を養成する計画を明らかにしている。

 ファーウェイ副総裁で、独立したクラウド事業ユニット、華為雲BU(Huawei Cloud BU)の鄭叶(Zheng Ye)総裁は、「この人材育成計画は、主に開発者や企業パートナー、大学生の3つの部分から構成され、専門チームがすでに計画を進めている」と話す。

 清華大学(Tsinghua University)交叉信息研究院、中国科学技術大学(University of Science and Technology of China)、浙江大学(Zhejiang University)、上海交通大学(Shanghai Jiao Tong University)など多くの大学がすでにこの計画に参加しており、ファーウェイは大学、研究機関ともにAIの教育課程を構築し、研究院など施設の建設をサポートしていく。「将来的により多くの大学や、国外の大学も計画に加わることになれば、投資資金などを改めて見直していくことになるだろう」と鄭総裁は語る。

 ファーウェイはすでに、全面的なAI戦略の全貌を初めて披露し、他社と差別化を図る新たなAIチップも同時に発表している。同社の徐直軍(Xu Zhijun)董事長は、「AIは全産業に影響をおよぼす汎用技術」であると説明する。

 調査機関の騰訊研究院(Tencent Research)が発表した研究報告によると、AI分野における人材は現在、世界で約30万人いるとされるが、市場ニーズは100万人超と言われている。AI研究に関連する教育機関も世界に367か所あるとされ、毎年約2万人の学生が卒業しているが、それでも市場に対する人材のニーズがはるかに不足している状態だ。(c)CNS/JCM/AFPBB News