【10月16日 AFP】UEFAネーションズリーグ(UEFA Nations League 2018-19)は15日、各地で試合が行われ、リーグAのグループ4ではラヒーム・スターリング(Raheem Sterling)の2得点の活躍などでイングランドがスペインを3-2で破り、ここ最近で最も素晴らしい勝利を収めた。

 アウェーゲームであったこと、さらにはルイス・エンリケ(Luis Enrique)新監督の下で好調だったスペインが相手だったことを考えると、ギャレス・サウスゲイト(Gareth Southgate)監督就任後のイングランドにとって最高の結果になったのは間違いなく、2001年に敵地ミュンヘンでドイツに5-1で大勝した後では最も印象的な勝利になったかもしれない。

 この試合では、マーカス・ラシュフォード(Marcus Rashford)も前半にゴールを挙げており、イングランドは初めてスペインとのアウェーゲームで3ゴールを奪った。サウスゲイト監督は「きょうのパフォーマンスは、将来のこのチームにとって素晴らしい指針になるだろう」とコメントしている。

 試合開始から1時間が経過する直前、スペインは途中出場のパコ・アルカセル(Francisco 'Paco' Alcacer Garcia)がヘディングで得点を奪い反撃ののろしを上げると、ラストプレーとなった後半アディショナルタイム8分にはセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)が2点目を挙げて追い上げたが、あと1点及ばなかった。

 この結果、イングランドが準決勝進出の望みをつないだ一方、スペインは勝ち点1をとりこぼし、グループ首位通過を決定的にすることはできなかった。

 この日は今まで続いていたいくつかの記録が終わりを迎えることになった。

 スターリングの先制点はA代表で1102日ぶりのゴールとなり、22分後には2点目のネットも揺らした。サウスゲイト監督は「一つだけ話していたのは、彼(スターリング)は1点取ったら、またゴールするだろうということだ」と明かし、「彼はあっという間にそれをやってのけた」と付け加えた。

 また、イングランドがアウェーでスペインに勝利したのは1987年以来であり、スペイン相手に敵地でゴールを奪ったのもギャリー・リネカー(Gary Lineker)氏が得点を決めたこの時以来のことである。

 さらに、この日先発したイングランドの選手の平均年齢は23歳を少し上回ったほどであり、これは21世紀に入って以降の同国代表としては最も若いラインアップとなった。サウスゲイト監督にとっては、この事実が最も胸を躍らせる要素となったことだろう。

 対して、エンリケ監督の就任後の3試合で12ゴールを挙げていたスペインは、アルカセルが直近10本の枠内シュートで10得点をマークするなど好調を維持したが、今回の黒星は現実に引き戻されるような結果となった。

 指揮官は「明らかにわれわれの夜ではなかった」と述べ、「個人レベルでのミスがあった。イングランドの得点は相手にとって薬となり、われわれにとっては毒となった」と続けた。(c)AFP/Thomas ALLNUTT