【10月16日 AFP】英王室が15日、ヘンリー王子(Prince Harry、34)の妻メーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex、37)が来春に第1子を出産予定だと発表したことを受け、メディア報道や名前をめぐる議論が過熱している。

 英国では、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)に向けた先週末の交渉が行き詰まり、合意なき離脱の可能性が高まったことから、暗いムードに包まれていた。

 そんな中でなされたメーガン妃懐妊の一大発表を受け、テレビ各局はブレグジット報道を休止。新聞各社のウェブサイトも大見出しでこれを報じた。ブックメーカー(賭け屋)各社は、王位継承順位第7位となる赤ちゃんの名前についての賭けを受け付け始めた。

 検索サイト大手のグーグル(Google)では、「when is spring(春はいつ?)」という検索が急増した(英国の春は3~5月)。また新聞各社は、赤ちゃんの名前をめぐる英米の競争心をあおった。

 一部の英メディアは、米ロサンゼルス出身の元人気女優であるメーガン妃が米国人としての自らのルーツにちなんだ名前を選び、王室からの抵抗にあうのではないかとの見方も報じている。

 ブックメーカー各社が名前の有力候補として真っ先に選んだのは、ヘンリー王子とその兄ウィリアム王子(Prince William)の母親である故元皇太子妃にちなんだ「ダイアナ(Diana)」。さらに、「アーサー(Arthur)」や「アリス(Alice)」も有力候補に挙がっている。

 妊娠の発表があった15日、ヘンリー王子とメーガン妃はオーストラリアのシドニーに到着し、16日間にわたる太平洋諸国歴訪を開始。メーガン妃はその際、腹部の上に大きな紫色のファイル2冊を抱えた上、おなかの形が分からないゆったりした黒い服を着て登場したことから、現地では妊娠の可能性が取り沙汰されていた。(c)AFP/Dmitry ZAKS