【10月14日 AFP】ペルーのアルベルト・フジモリ(Alberto Fujimori)元大統領(80)は13日、娘のケイコ・フジモリ(Keiko Fujimori)氏(43)が資金洗浄容疑で拘束されたことを批判するとともに、同国議会で最大党党首の座を争う2人の子どもたちに力を合わせるよう懇願した。

 ケイコ氏は今月10日、ブラジルの建設大手オデブレヒト(Odebrecht)による贈収賄スキャンダルに関連した容疑で拘束された。検察当局は、2011年のペルー大統領選にケイコ氏が立候補した際に、同氏が党首を務める同国の最大野党「フエルサ・ポプラル(Fuerza Popular)」に対し行われた献金について捜査している。ケイコ氏は容疑を否定している。

 フジモリ元大統領は人道に対する罪で禁固25年の刑を受けて12年間服役。昨年12月に恩赦を受けたが、今月3日、同国最高裁によって恩赦を取り消された。恩赦を取り消された後に収容されたリマの病院でフジモリ元大統領は、「私は今までの人生で、娘が拘束されて刑務所に送られるのを見るのよりも大きな苦痛を感じたことはない」と述べた。同氏は心臓疾患を抱えている。

 フジモリ元大統領は、病院のベッドからAFPなど報道各社に送ったボイスメッセージの中で、ケイコ氏と弟のケンジ・フジモリ(Kenji Fujimori)氏に「今までより力を合わせる」よう呼びかけた。また同元大統領は当局に、ケイコ氏に対する「法に基づく適正な手続き」の保障を要請した。

 ケイコ氏はペルー最大の野党「フエルサ・ポプラル」の党首で、弟のケンジ氏は別の政治勢力を率いており、2人は2021 年の同国大統領選で争う可能性もある。(c)AFP