【10月14日 AFP】男子テニス、上海マスターズ(2018 Shanghai Rolex Masters)は13日、シングルス準決勝が行われ、大会第1シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は4-6、4-6で第13シードのボルナ・チョリッチ(Borna Coric、クロアチア)に敗れて決勝進出を逃した。試合後、フェデラーはチョリッチのような「パンチ」が足りなかったことを認めている。

 連覇のかかる大会ながら、開幕からの2試合でセットを落とすなど絶好調とは言い難い中で1週間を過ごしてきたフェデラーは、12日の準々決勝では質の高い2セットを戦って第8シードの錦織圭(Kei Nishikori)を退け、本来の姿に近づいたかに見えた。

 ところがこの日は珍しくミスを連発し、最初のゲームでブレークを許す難しい立ち上がりになると、第2セットも最初のゲームをブレークされて軽く首を振る場面があった。

 フェデラーは、「彼の方が良かったと思う。ボールにパンチがあったし、サーブも向こうの方が良かった」と話しながらも、プレーへの満足感を口にした。

「爆発的なプレーができていると感じるし、リターンも良かった。サーブも悪くはなかったと思う。多少は改善できたかもしれないが」

 一方、サーブでほとんど苦しまなかったチョリッチは、自身初となるマスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)大会の決勝進出。ツアーではまだ2勝しか挙げていないが、フェデラー戦は6月のゲリー・ウェバー・オープン(Gerry Weber Open 2018)に続いて連勝を飾り、決勝で第2シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と対戦することになった。

 ジョコビッチを親友と呼ぶ21歳は、「すごく小さい頃から、彼(フェデラー)は僕のあこがれだった」と話し、四大大会(グランドスラム)20勝のフェデラー相手の金星は、キャリア有数の会心の勝利だと続けた。

「間違いなくそうだ。最高ではなくても、2位か、3位には入る」

 ジョコビッチは準決勝で、第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)に6-2、6-1で快勝。次回更新される世界ランキングで、フェデラーを抜いて2位に浮上することが決まった。(c)AFP/Peter STEBBINGS