【10月13日 AFP】今月3日に行われたサッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)のグループステージで、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)がレッドスター・ベオグラード(Red Star Belgrade)に6-1で快勝した試合をめぐり、八百長の疑いがあるとしてフランス当局が捜査していることが12日に判明した。

 捜査関係者の情報によると、PSGの本拠地パルク・デ・プランス(Parc des Princes)で行われたこの試合で、セルビア1部リーグ王者レッドスターの幹部が、自身のクラブが5点差で敗れることに大金を賭けていた疑惑があるとされている。

 仏スポーツ日刊紙レキップ(L’Equipe)の記事では、レッドスターの職員と共犯者が問題の試合に500万ユーロ(約6億5000万円)を賭けて、数千万ユーロをもうけようとしていたと報じられた。別の関係筋によると、この疑惑は最初に内部情報として欧州サッカー連盟(UEFA)にもたらされ、同連盟から各当局に伝えられたという。UEFAは捜査中の事案について、コメントを控えた。

 フランスでインターネット上の賭博を統制する機関のARJELは、同国をはじめとする欧州の主要22か国や、世界富くじ協会(WLA)の相互監視システム「グローバルロッタリーモニタリングシステム」がカバーする国々において、問題の試合に関する不振な動きがあった証拠は何もなかったと述べた。

 一方、レッドスターは今回の疑惑で激震に見舞われており、「憤慨するとともに嫌悪感を覚えている。レッドスター・ベオグラードは、PSGとの試合をめぐり、当クラブの関係者が有害取引に関与した疑惑を否定する」とのコメント文を発表。PSGも捜査に関して「強く懸念している」としており、問題の試合においてレッドスターとの接触は完全に正常なものだったと主張した。

 当日の試合では、PSGがブラジル代表のスター選手であるネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)のハットトリックをはじめ、エディンソン・カヴァーニ(Edinson Cavani)、アンヘル・ファビアン・ディ・マリア(Angel Fabian Di Maria)、キリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)のゴールで大量得点を記録。対するレッドスターは、マルコ・マリン(Marko Marin)の1得点に終わった。(c)AFP