【10月13日 AFP】男子テニス、上海マスターズ(2018 Shanghai Rolex Masters)は12日、シングルス準々決勝が行われ、大会第2シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は7-6(7-1)、6-3で第7シードのケビン・アンダーソン(Kevin Anderson、南アフリカ)を下し、準決勝に進出した。

 四大大会(グランドスラム)通算14勝のジョコビッチは、第1セットでアンダーソンのセットポイントをしのぐとタイブレークでこのセットを先取。第2セットも効率的にプレーして相手を一蹴した。

 今年2月に肘にメスを入れた31歳のジョコビッチは、特に最近ではウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)をはじめ、ウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2018)と全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)を制する絶好調ぶりで、現在けがを抱えているラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)との年間1位争いにも食い込んでいる。

 ジョコビッチが準決勝で戦う相手は、第4シードの強豪アレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)に決定。両者のこれまでの対戦は昨年5月のイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2017)のみで、このときはドイツの21歳が6-4、6-3で勝利した。

「トッププレーヤー」同士の屈指の好カードとなった準決勝に向けて、ジョコビッチは「前回の対戦では、自分はきょうのようなプレーではなかった」として、現在はお互いに「まったく違う選手」になっているとけん制する一方で、「しかし、彼もすごく成長しているし、トップ選手としての地位を確立している。接戦になるのは確実だ」と警戒した。

 将来のグランドスラムで複数のタイトルを獲得できる新星とうたわれているズベレフは、第11シードのカイル・エドモンド(Kyle Edmund、英国)との準々決勝を6-4、6-4で制し、大会初の4強入りを果たした。

 この勝利でズベレフは、ナダル、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)、ジョコビッチ、そしてファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)に続き、来月英ロンドンに上位8選手が一堂に会するATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2018)の切符を手に入れた5人目の選手となった。

 現在イワン・レンドル(Ivan Lendl)氏に師事しているズベレフは、グランドスラムのタイトルにはまだ手が届いていないとはいえ、自身の実力が総合的に進化していることに満足しており、「年ごとに成長を実感している。毎年ツアーを重ねるごとに、違った感覚がある」と話した。

「昨年は初めて世界のトップ10を突破して、上位5人に入れた」「そこには簡単にたどり着けるようになったけれど、その位置を維持するのは常に難しいことだ」 (c)AFP