【10月12日 AFP】中国・北京の故宮(紫禁城、Forbidden City)で10日、世界最古のクラシック音楽レーベル、ドイツ・グラモフォン(Deutsche Grammophon)の創立120年を記念するコンサートが開催された。

 爽やかな夜空の下、上海交響楽団(Shanghai Symphony Orchestra)が中国を代表する指揮者・余隆(Long Yu)氏の指揮で、同国の作曲家・劉天華(Liu Tianhua)の代表曲「良宵(二胡)(Enchanted Night)」を演奏し、コンサートは幕を開けた。

 約1200人の聴衆は、ドイツ人作曲家カール・オルフ(Carl Orff)の代表作「カルミナ・ブラーナ(Carmina Burana)」や、ロシアの作曲家セルゲイ・ラフマニノフ(Rachmaninov)の作品「ピアノ協奏曲第2番(Second Piano Concerto)」などの演奏に酔いしれた。

 ドイツ・グラモフォンのクレメンス・トラウトマン(Clemens Trautmann)社長は、AFPの取材に対し「故宮(紫禁城)が建設された時期と、コンサートで演奏された『カルミナ・ブラーナ』の曲が付けられたラテン語の詩歌集をバイエルン地方の修道士たちが書いたとされる時期が、同じ13世紀頃であることは大変興味深いことだ」と話し、今回のコンサートが故宮で開催されたことはとても意義深いと述べた。また「我々はこれからも国際的な架け橋となるような存在のレーベルであり続けたい」と語った。(c)AFP