【10月11日 時事通信社】米司法省は10日、複数の米航空・宇宙関連企業から機密情報を盗もうとした疑いなどで、中国国家安全省の情報員の男を逮捕、起訴したと発表した。司法当局は声明で「われわれの知力の結晶を盗むことは容認できない」と述べ、中国政府による組織的なスパイ活動を批判した。

 男は遅くとも2013年12月以降、米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)の航空事業部門GEアビエーションなど、大手航空関連企業から機密情報を盗もうとした疑い。これらの企業で働く専門家に大学での講演を持ち掛けるなどして中国に招き、旅費や報酬を支払っていた。

 4月にベルギーで逮捕され、9日に米国側に身柄を引き渡された。米メディアによると、中国政府のスパイが訴追のため米国に身柄を引き渡されたのは初めて。

 米政府は中国による知的財産窃取に対する取り締まりを強めており、司法当局者は声明で「これは孤立した事件ではない」と強調した。

 中国外務省の陸慷報道局長は11日の記者会見で「米国の訴えはまったくの捏造(ねつぞう)だ」と容疑を否定した。その上で「米国は法に照らして公正に処理し、中国国民の合法的権益を確実に保障するよう望む」とけん制した。(c)時事通信社