【10月11日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦する女性ドライバーの発掘を目的として、来年から女性のみで競うモータースポーツ選手権のWシリーズ(W Series)が立ち上げられることになった。同シリーズは、F1GPで通算13勝を記録したデビッド・クルサード(David Coulthard)氏や、レッドブル(Red Bull)のレーシングカーデザイナーであるエイドリアン・ニューイ(Adrian Newey)氏らが後押ししている。

 Wシリーズは走行テストや評価に基づいて選出される18人から20人のドライバーがフリーエントリーできることになっており、賞金総額は150万ドル(約1億6800万円)で総合優勝者には50万ドル(約5600万円)が与えられる。

 欧州の一流サーキットで開催される同シリーズは30分のレースが6回行われ、将来は米国をはじめアジアやオーストラリアまで舞台を拡大する計画があるという。

 シリーズ主催者はコメント文を発表し、「WシリーズのDNAの根幹としてあるのは、女性もモータースポーツの世界で男性と互角に戦えると固く信じていることだ。しかしながら、より多くの女性の参加を促すには、女性だけのシリーズ開催が不可欠だ」と述べた。

 F1の決勝レースに出場した女性ドライバーは1976年のレラ・ロンバルディ(Lella Lombardi)氏が最後となっているが、クルサード氏は女性でも男性ドライバーと競えると強調しており、英紙デーリー・メール(Daily Mail)に対して「レーシングドライバーとして成功するためにはスキル、決断力、そして身体能力を養う必要がある。しかし、それが男である必要はない」と語った。

「同じ機会が与えられてトレーニングを積めば、女性も男性も同じ条件で戦うことが可能となり、またそうなれるはずだと確信している。つまり、われわれはその実現を目指している。次のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が、女性であってはならない理由はない」 (c)AFP