【10月18日 東方新報】近ごろ、北京知的財産権裁判所の第一審判決が明らかになった。蘭州商業連合会はまたもその保有する「蘭州牛肉拉麺」の商標を守ることができた。「蘭州牛肉拉麺Lanzhou Niurou Lamian及び図」を商標登録後、異議を唱えられ、その後、商標評価委員会の裁定で「蘭州牛肉拉麺」の商標は無効、と宣告され、蘭州牛肉拉麺を巡る紛争が法的な論争となっていた。

 裁判所は「蘭州牛肉拉麺の商標は、『文字部分』と『アルファベット部分』は顕著性に欠けるが、『図形部分』には独特なものが入っており顕著性を認めるので、商標として登録することができる」との見解を示した。

■「蘭州牛肉拉麺」の商標を使用する場合、金を支払わねばならないか?

 商標は残すことができたが、新たな疑問が出てきた。多くのネットユーザーは、同商標を使ったら金を払わねばならないのか、と疑問を投げかけている。看板にこの商標を入れたら本物の蘭州牛肉麺になるのか? この点について、蘭州商務局は、「蘭州牛肉拉麺」商標の所有者は蘭州商業連合会であり、蘭州市商務局は同社団組織に対し行政指導を行う権利を持っており、同協会が蘭州牛肉拉麺の商標を申請したのも、政府の考えを表したものだとしている。

 蘭州商業連合会は2010年7月1日、「蘭州牛肉拉麺商標使用管理暫定弁法」と称する規定を定め、同会が「蘭州牛肉拉麺」商標の使用申請の受理・審査を行い、同会が申請者との間で蘭州牛肉拉麺の「商標授権使用契約」に調印し、商標授権使用証明書を発行する、としている。申請者は、同商標を使用するためには、2年間に1万元(約16万3000円)を支払わねばならない。ただし、蘭州牛肉拉麺を海外に広める為に使うのであれば、基本的に授権使用の料金は無料、としている。

 現在、海外に進出した蘭州牛肉拉麺はすでに140軒、40余の国と地域へと広がっている。全国に広がる「蘭州牛肉拉麺」の店舗は4万軒を超え、年間売り上げは約400億元(約6537億円)に上り、「蘭州牛肉拉麺」商標を使用する店は2000軒を超える。(c)東方新報/AFPBB News