【10月10日 AFP】6日に行われた総合格闘技大会「UFC(Ultimate Fighting Championship)」のライト級タイトルマッチで王座防衛に成功しながら、試合後に乱闘騒ぎを起こしていたハビブ・ヌルマゴメドフ(Khabib Nurmagomedov、ロシア)について、UFCのダナ・ホワイト(Dana White)代表は9日、同選手からベルトが剥奪されることはないだろうと語った。

 米ラスベガスで行われたタイトルマッチでコナー・マクレガー(Conor McGregor、アイルランド)と対戦した30歳のヌルマゴメドフは、4回にリアネイキッドチョーク(裸絞め)を決めて一本勝ちを収め、プロ通算戦績を27勝0敗、UFCでは11勝0敗に更新した。

 ヌルマゴメドフはホールドを解くやいなや、マクレガーのトレーニングパートナーをめがけてオクタゴンフェンスを乗り越え、乱闘が勃発。スタッフが観客席の混乱を抑えようとする中、マクレガーのファンからドリンクボトルを投げつけられたり、やじを飛ばされたりしたヌルマゴメドフは、セキュリティースタッフに囲まれながら会場を後にした。

 試合後、ホワイト代表は観客を刺激しかねないとしてヌルマゴメドフにベルトを渡すのを拒否していたが、同選手のタイトルは剥奪されないだろうとした上で、処分はUFCではなくネバダ州アスレチック・コミッション(NAC)から下される可能性が高いと述べた。

 UFCのウェブサイトに投稿された動画の中でホワイト代表は、米芸能情報サイト「TMZ」に対し、「彼は間違いなくタイトルを保持する」「(NACによって)出場停止処分を科されることになるはずだ。おそらく4か月から半年程度だろう」と話した。

 またホワイト代表によると、NACは調査結果を待っている最中で、ヌルマゴメドフに賞金の支払いは行っておらず、今回の一件に関して罰金処分を与える可能性もあるという。代表は、25万ドル(約2800万円)が妥当な金額だとの見解を示している。

 一方、すでにマクレガーに対してはNACから30日の出場停止処分が科されており、処分は11月6日に解除されることになっている。また、今月28日まではいかなる接触も禁止されている。(c)AFP