【10月10日 AFP】英国の国民保健サービス(NHS)から医療廃棄物の処理を請け負っている廃棄物処理会社・医療環境サービス(HES)が、人体の一部を含む廃棄物を山積みにしていたことが発覚し、NHS内の15の地域機関との契約を打ち切られた。ステファン・バークレー(Stephen Barclay)保健相が9日、明らかにした。

 バークレー保健相は議会に提出した書面の中で「廃棄物は安全に保管されていたが、規制で定められた適正期間内に処理・処分されていなかった」と述べた。

 野党・労働党のジョナサン・アシュワース(Jonathan Ashworth)議員は議会で、問題となっている未処理の医療廃棄物は「350トン相当に上り、切断された手足や感染性の体液などの人体の一部も含まれている」と述べ、これらの廃棄物が「山積み同然で放置されていた」と指摘。「明白なスキャンダル」だと非難した。

 これに対しバークレー保健相は、人体の一部は「こうした医療廃棄物の1.1%に過ぎない」と強調した上で、「公衆衛生への影響はなかった」と主張した。

 一方、HESのギャリー・ペティグリュー(Garry Pettigrew)社長は、未処理の廃棄物のほとんどはプラスチックで、人体の一部を「山積み」にしていた事実は一切ないと述べた。

 ペティグリュー氏は「解剖に起因する廃棄物はすべて、安全に処分されている。一部で報じられているように、どこかに人体の一部が『山積み』にされているという事実はない」と反論した。

 さらに同氏は、英国の焼却処分能力は不足しており、HESとの契約を打ち切るという「行き過ぎた」決定は事態を悪化させるだけだと訴えた。(c)AFP