【10月10日 AFP】イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)を率いた経験を持つデビッド・モイーズ(David Moyes)氏が、苦境にある現指揮官のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督について、クラブとサポーターからの全面的な信頼を保っているという見解を示した。

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 モウリーニョ監督については、6日のニューカッスル(Newcastle United)戦の結果にかかわらず解任されるとの報道が出ていたが、結局チームはその試合で0-2のビハインドから3-2の逆転勝利を飾り、監督人事についても動きはない。

 ユナイテッドの指揮官はこのところ、2013年にアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)元監督の跡を継いだモイーズ氏が6年契約の1年目途中で解任され、次のルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督も、FAカップ(FA Cup 2015-16)を取った直後に首を切られた。

 しかしモイーズ氏は、チームがリーグ8位と苦戦している状況ではあるが、クラブがモウリーニョ監督に時間を与えるはずだと話している。

 英通信社プレス・アソシエーション(Press Association)に対して、モイーズ氏は「クラブは監督をしっかり後押ししていると思う。ジョゼはキャリアを通じて勝者だったし、急に代える理由が見当たらない」とコメントした。

「前節は素晴らしい結果だった。どんなチームでも、0-2からの逆転勝利は素晴らしい。しかし、あの日オールド・トラフォード(Old Trafford)で起こった大切なことは、観客からの明確な支持が示されたことだ。ファンは常に監督と選手たちを支持している」

 また、現在はイングランド・チャンピオンシップリーグ(2部)のダービー・カウンティ(Derby County)で監督を務め、9月にはフットボールリーグカップ(England Football League Cup 2018-19)のユナイテッド戦で金星を飾っているモウリーニョ監督のチェルシー(Chelsea)時代の教え子フランク・ランパード(Frank Lampard)監督も、6日の逆転勝利をきっかけに、選手にはプレーレベルの基準を上げる義務があると話している。

「ときには物事がうまくいかず、難しい決断を下してまわりの人間を動かし、選手のベストを引き出すような刺激を与えなくてはならないときがある。私の知る限り、ジョゼはそういった手腕を持ち合わせているし、あの勝利で状況が好転すればと思っている」

 また、元イングランド代表の主将で、現在は米メジャーリーグサッカー(MLS)のD.C.ユナイテッド(D.C. United)でプレーするウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)も、監督は標的にされやすい立場だが、実際に立ち上がって期待に応えるべきなのは選手たちだと話している。

 英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)に対して、ルーニーは「選手にとっても、監督にとっても、厳しいシーズンのスタートになっている」と話し、「ジョゼが集中砲火を浴びているのは知っているが、何週間か前にも言った通り、やるのは選手だ。選手が期待に応え、もっと良いプレーをしなくちゃならない」とコメントした。(c)AFP