【10月6日 AFP】(更新)世界的に有名なスペイン人ソプラノ歌手のモンセラート・カバリエ(Montserrat Caballe)さんが、同国バルセロナ(Barcelona)で死去した。85歳だった。治療を受けていた病院の関係者が6日、AFPに明らかにした。

 AFPの取材に応じた情報筋によれば、カバリエさんはサン・パウ(Sant Pau)病院で夜のうちに亡くなったという。カバリエさんは長年にわたり病気で苦しんでいたが、地元メディアの報道によれば、胆のうに問題を抱え、9月中旬に入院していた。

 バルセロナ当局の話では、7日の午後2時(日本時間同日午後9時)からカバリエさんのために礼拝が行われ、葬儀はその翌日に執り行われるという。

 1933年にバルセロナの貧しい家庭に生まれたカバリエさんは、同地で音楽を学んだ後、1965年に米ニューヨークで行われたガエターノ・ドニゼッティ(Gaetano Donizetti)作のオペラ「ルクレツィア・ボルジア(Lucrezia Borgia)」で、難役を演じる予定だった別の歌手の代役を務めて大ブレーク。一夜にして成功を収めた例として、カバリエさんのデビューはオペラ史で語り継がれるようになった。

 その後、1992年のバルセロナ五輪のテーマ曲になった「バルセロナ」で英ロックバンド「クイーン(Queen)」のボーカル、故フレディ・マーキュリー(Freddie Mercury)さんと共演し、世界的な評判を呼んだ。(c)AFP