【10月5日 AFP】男子テニス、楽天ジャパンオープン(Rakuten Japan Open Tennis Championships 2018)は4日、シングルス2回戦が行われ、大会第5シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)が6-3、5-7、6-1でアレックス・デミノー(Alex De Minaur、オーストラリア)に勝利し、8強入りを決めた。

 テニス界のレジェンドであるビョルン・ボルグ(Bjorn Borg、スウェーデン)氏に容姿が似たチチパスは、試合中に一時調子を落としたがなんとか持ち直し、準々決勝に進出した。

 20歳のチチパスは2時間20分にわたる消耗戦に勝利し、4強の座を懸け錦織圭(Kei Nishikori)と対戦することになった。

 世界ランキング15位のチチパスは、時代に逆行している。そのクールな表情からヘッドバンドや短いパンツにいたるまで、チチパスとボルグ氏はかなり似通っている。

 チチパスのテニスは今日の主流であるパワー任せのようなものではなく、角度のついたショットや柔らかいラケットさばきに頼る部分が大きく、デミノーを下した試合では、自身のアイドルであるロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)の特徴を全て持ち合わせた片手バックハンドのショットを多く打ち込んだ。

 チチパスは今年、バルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2018)とロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2018)の2大会で初めてATPツアーの決勝に進んだが、その両方でラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に敗れている。

 チチパスは第2セットで2本のマッチポイントをふいにしてこのセットを落としたものの、錦織との試合で番狂わせを起こすための武器はあると考えている。

 チチパスは「彼(錦織)との試合はタフなものになるだろう」と話し、「彼は地元で戦っているから、良い試合をするためにもちろんとても気合いが入るはずだ。試合に向けしっかりと準備をしなければならない」と補足した。

 その他では、第2シードのケビン・アンダーソン(Kevin Anderson、南アフリカ)も勝ち上がりを決め、ジャン・レナード・ストラフ(Jan-Lennard Struff、ドイツ)が快進撃を続けている。

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)で決勝に進んだアンダーソンは6-3、3-6、6-2でフランシス・ティアフォー(Frances Tiafoe、米国)に勝利。世界ランキングで9位につけるアンダーソンは準々決勝で、ニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)を7-6(7-4)、7-6(7-1)で下したリシャール・ガスケ(Richard Gasquet、フランス)と対戦する。

 また、1回戦で第1シードのマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)を退けたストラフは、ジェレミー・シャーディ(Jeremy Chardy、フランス)に7-6(7-3)、6-7(2-7)、6-4で競り勝った。世界ランキング56位のストラフは、3日に行われた試合でスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)を下したデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov、カナダ)と顔を合わせる。(c)AFP