【10月4日 AFP】地震と津波で壊滅的な被害を受けたインドネシア・スラウェシ島で、兵士らは略奪を働く人々には発砲するよう命じられていると軍高官が3日、明らかにした。同地では窮地に陥った被災者が、食料や水を求めて店舗で略奪行為に及んでいる。

 がれきと化した沿岸都市パル(Palu)の被災地では、盗難容疑ですでに多数の住民が逮捕されている。

 現場を指揮する軍大佐はAFPに対し、兵士らは店舗から物を持ち出す行為に及ぶ住民を発見した際には発砲するよう指示されていると明らかにし、「略奪が発生したらまず警告発砲し、それから犯人を動けなくするために発砲する」と述べた。

 同大佐によれば、被災の初日や2日目は略奪行為も必要物資のためだとして見逃されていたが、3日目には電子機器を盗む者が現れ始めたと説明した。

 国連の人道支援機関は現在、子どもを含むおよそ20万人が緊急支援を必要としており、失われた家屋は6万6000戸に及ぶと推定している。(c)AFP