【10月4日 AFP】男子テニス、楽天ジャパンオープン(Rakuten Japan Open Tennis Championships 2018)は3日、シングルス2回戦などが行われ、大会第3シードの錦織圭(Kei Nishikori)がブノワ・ペール(Benoit Paire、フランス)を6-3、7-5で下して8強入りを決め、3度目となる優勝に向けまた一歩前進した。

 2012年と2014年に大会を制している錦織は、終盤にペールの抵抗を受けながらもストレート勝ちを収め、3年前の大会準決勝で味わった敗北のリベンジに成功した。

 錦織は第1セットで最初の5ゲームを手際よく連取すると、ペールはその後ようやくゲームを奪うことができた。

 錦織が第1セットをものにすると失望から自身のひげを引っ張る仕草をみせたペールは、第2セットで最初の3ゲームを連取してリードするも、そこから錦織に連続で5ゲームを奪われた。

 徐々に怒りを抑えられなくなってきたペールは股下からラケットを出すとっぴなボレーを披露すると、強烈なバックハンドショットでゲームカウントを5-5のイーブンに戻し雄たけびを上げ、錦織は信じられないといった様子で首を振った。

 しかし、世界ランキング12位の錦織がその後すぐにブレークを奪って6-5にすると、ペールはさらに怒りを増大させ、ラケットをベンチにまで蹴り飛ばしたことで警告を受けた。

 ツアー通算11勝を挙げながらも、最後の優勝は2年前に行われたメンフィス・オープン(Memphis Open 2016)となっている錦織が対角線上に鋭いフォアハンドを打つとペールのリターンは横に外れ、試合は終了した。

 錦織は試合後、「危ない瞬間がいくつかあったが、自分の試合をやりきった」とコメントしている。

「相手に食らいつき、辛抱強く戦うのが重要だった。準々決勝に進んだから、ここからギアを上げられればいい」

 他の試合では、大会優勝経験を持つニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)が西岡良仁(Yoshihito Nishioka)との1回戦に7-5、7-6(7-3)で勝利した。23歳のキリオスはこの一戦で20本のサービスエースを奪い、最後は頭上から振り下ろす華やかなバックハンドショットを決め、試合を73分で終わらせた。

 キリオスは準々決勝進出の座を懸け、2回戦で第8シードのリシャール・ガスケ(Richard Gasquet、フランス)と対戦する。

 大会通算3度の決勝進出を果たしている第6シードのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)は、予選勝者の綿貫陽介(Yosuke Watanuki)に6-3、7-6(7-2)で勝利し準々決勝進出。ダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)も、マーティン・クリザン(Martin Klizan、スロバキア)に6-4、6-3で勝利し8強入りを果たした。

 第2シードのケビン・アンダーソン(Kevin Anderson、南アフリカ)は、マシュー・エブデン(Matthew Ebden、オーストラリア)を4-6、7-6(7-1)、6-2と逆転で下し、敗退の危機を免れ2回戦へ。アレックス・デミノー(Alex De Minaur、オーストラリア)はジル・シモン(Gilles Simon、フランス)に6-7(1-7)、7-6(7-5)、6-2で勝利し、こちらも2回戦に駒を進めた。(c)AFP/Alastair HIMMER