【10月3日 AFP】米政府が同性愛外交官の未婚のパートナーにビザの発給を停止していることが明らかになった。国務省関係者が2日明らかにした。105組前後が影響を受けており、うち55組は国連(UN)などの国際機関の職員の家庭だという。

 ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元国務長官が導入したこれまでの方針では、婚姻関係の有無とは無関係に外交官の同性パートナーにもビザを発給していた。

 新ガイドラインは、外交官のパートナーが米国のビザの発給を受けるには、その性的指向とは無関係に今年末までに結婚することを求めている。米国内で結婚の手続きをしてもよいという。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権下で性的少数者(LGBTQ)の権利保護が少しずつ後退しているが、複数の米当局者はこの決定は法的な相互主義の観点から行ったもので、反同性愛の意図はないとしている。

 米国のサマンサ・パワー(Samantha Power)前国連大使は、「不必要に非情で融通の利かない」措置だと激しく非難し、同性婚を認めているのは国連加盟国のわずか12%にすぎないと指摘した。(c)AFP/Shaun TANDON