【10月5日 CNS】中国・青海省(Qinghai)玉樹チベット族自治州(Yushu Tibetan Autonomous Prefecture)環境保護局と林業局は9月18日、青海省、四川省(Sichuan)、チベット自治区(Tibet Autonomous Region)の境界にある東仲人工林区域で昨年、赤外線カメラで17種の野生動物を捉えていた。中にはヒョウ、ユキヒョウ、クチジロジカなどの国家一級保護動物も含まれていた。個体識別調査によると、東仲人工林区域内で、少なくとも9頭のヒョウを確認することができた。

 ヒョウは、ユキヒョウやパンダと同様に中国の国家一級保護動物である。近年、狩猟による数の減少や生息地の分断により、中国は東北、華北、西南などの地域に部分的に分布し、個体数は減少している。

 2018年には、玉樹チベット族自治州環境保護と林業局、山水自然保護センターが長期モニタリングプロジェクトを開始し、東仲人工林の325平方メートル区域内に15人の観測員を配備、30台近くの赤外線カメラを設置した。

 山水自然保護センター三江源(Sanjiangyuan)地区主任の趙翔(Zhao Xiang)さんは「ヒョウは森林生態系の頂点捕食者であり、少なくとも9頭のヒョウを確認できたので、東仲人工林区域の森林生態系は健全である」と話す。

 観測結果によると、玉樹チベット族自治州環境保護局と林業局は山水自然保護センターとさらに協力関係を構築し、密猟者への巡回パトロールや野鳥観察のできる自然体験コースなどを設け、区域の生物多様性を保護し、促進していく。(c)CNS/JCM/AFPBB News