【9月28日 東方新報】日本のメディアによると、中国の配車サービス大手の滴滴出行(Didi Chuxing)とソフトバンク(SoftBank)が共同出資した合弁会社「DiDiモビリティジャパン(DiDi Mobility Japan)」は27日午前10時半、大阪でタクシー配車サービスの提供を開始した。

 同社によると、DiDiの大阪におけるサービス範囲は、大阪の市内と関西空港近辺の泉州エリアだ。日本のタクシー会社大手の第一交通産業グループを含む10数社がDiDiと提携、同社のデジタル化車両管理システムと配車プラットフォームにより、市民と観光客に便利で効率的なサービスを提供するとしている。

 大阪府の人口は約883万人で、滴滴出行がこれまでに展開してきた国際業務の中では最大の都市だ。大阪でのサービス開始により、滴滴は日本、オーストラリア、メキシコの3か国でのネット配車サービスを実現させたことになる。

 増加の一途をたどる中国人旅行客にとって、大阪は評判の目的地の一つだ。大阪でのサービスは、中国大陸、香港、台湾地区からの中華圏ユーザーをも対象としており、中国国内で使っている中国語のアプリをそのまま使って日本のタクシーを呼ぶことができる。

 DiDiのアプリには、日本語と中国語の即時翻訳機能が入っており、中華圏のユーザーが日本でコミュニケーションが取れるとしている。これに加え、日中2か国語による音声カスタマーサービスを提供することで、ユーザーサポートを行う。タクシー料金の支払いはクレジットカードや支付宝(アリペイ、Alipay)、微信支付(ウィーチャットペイ、WeChat Pay)などに対応しているという。

 日本は世界3位のタクシー市場だ。24万台の営業車が年間16億人の客を運び、売上げは133億ドル(約1兆5000億円)に上る。

 滴滴出行の柳青(Liu Qing)総裁は「交通業界のパートナーとの提携に注力し、日本とアジアの人工知能(AI)都市建設に貢献したい」と語った。今後、京都、福岡、東京などの主要都市へ同様のサービスを展開していく予定という。(c)東方新報/AFPBB News