【9月27日 AFP】高級レストランガイドブック「ミシュランガイド(Michelin Guide)」の一つ星を獲得していた英国の小さなレストランが、家族との時間を充実させたいとの理由で星を返上した。

 星を返上したのは英ウェールズのモントゴメリー(Montgomery)にある料理店「チェッカーズ(The Checkers)」。11月からは店名を「チェッカーズ・パントリー(Checkers Pantry)」と改め、営業を日中のみとすることが決定しており、店はミシュラン側に対して星獲得の資格を放棄したと伝えたという。

 店をフランス人シェフのステファン・ボリー(Stephane Borie)さんと共同経営するキャスリン・フランシス(Kathryn Francis)さんはAFPに対し、今回の決定は星獲得のプレッシャーではなく、仕事と家族の両立から来るプレッシャーが原因だったと明かした。

 ミシュランの星を獲得した店は精神的・肉体的な代償を伴う献身性や情熱が求められるが、チェッカーズも「スイートコーンのブルーテ、タイムのクリームとポップコーン」といった複雑で見た目も印象的な料理を提供してきた。

 フランシスさんは「星を獲得したことで店は大いに恩恵を受けた。評判が上がり、知名度も増えた」と述べ、「夜遅くまでの仕事は負担も多く、私たち従業員には合わせて5人の子どもがいる。自分たちの店を少しばかり心地良い雰囲気にするためにも変わるべき時だった」と語った。(c)AFP