【9月26日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は25日、最高裁判事に指名されているブレット・カバノー(Brett Kavanaugh)氏(53)をわいせつ行為で告発したデボラ・ラミレス(Deborah Ramirez)さんについて「酔っ払い」で「混乱していた」と一蹴した。

 上院司法委員会(Senate Judiciary Committee)は28日午前9時30分(日本時間同日午後10時30分)にカバノー氏承認の是非を採決する予定。委員会で承認されれば上院本会議で採決が行われる。

 米最高裁の今後を懸けて政治的主導権を握ろうとしているトランプ氏は、約35年前にイェール大学(Yale University)で開かれ、参加者が酒に酔っていたというパーティーの最中に、カバノー氏から顔に性器を突きつけられ、無理やり触らされたというラミレスさんの主張を完全に否定した。

 トランプ氏は、民主党がラミレスさんならびに1人目の告発者クリスティン・ブレイジー・フォード(Christine Blasey Ford)さんの主張を支持していることは、最高裁判事にふさわしい人物を陥れようとする「コンゲーム(訳注 策を弄(ろう)して信用させた相手をだまして金品を奪ったり、価値のないものを買わせたりすること。信用詐欺。取り込み詐欺)」に等しいと述べた。

 ニューヨーク滞在中のトランプ氏は報道陣に対し「2人目の告発者は(確たる証拠を)何も持っていない。カバノー氏だったかもしれないと考えている程度だ」と述べ、「彼女は酔っ払っていたことも、長い時間が経過したことも認めている」と指摘した。

「36年前、そのような出来事を誰も知らず、聞いたこともなかったのに、今になって新たな告発が出てくる。カバノー氏ではなかった可能性もあると彼女は言った。時間もたっているし、あの時は酔っていたとも言った。彼女は完全に混乱していた」

 さらにトランプ氏は「民主党がやっているのはコンゲームだ。自分たちでもそれが分かっている」「誰かの人生に対してこんなことができるなんてまったく残念なことだ」とコメントした。(c)AFP/Paul HANDLEY