【9月26日 AFP】イタリアメディアは25日、サッカー元同国代表のジュゼッペ・ロッシ(Giuseppe Rossi)が、ドーピング検査で禁止物質のドルゾラミド(Dorzolamide)に陽性反応を示したことを受け、自身の無実を主張した上で「無意識のうちに取った食品の汚染」による可能性を示唆したと報じた。

 膝のけがによる多難なキャリアの中でイタリア代表として30試合に出場したロッシは、昨季までイタリア・セリエAのジェノア(Genoa CFC)に所属。5月12日に行われたベネベント(Benevento Calcio)とのリーグ戦後のドーピング検査で陽性反応を示した。

 かつてイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)やセリエAのフィオレンティーナ(Fiorentina)でプレーした31歳のロッシは、代理人の発表の中で「私はこれまで常にクリーンに競技してきたし、今回の件は間違いなくすぐに解決するだろう」「今回の陽性反応は、無意識のうちに取った食品の汚染と関係している」と述べた。

 ドルゾラミドは一般的に目薬に含まれ、利尿薬として使用されることもある物質。アスリートは治療使用特例(TUE)が認められた場合にのみ使用が許可されるが、ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)紙によると、現在無所属の同選手は目薬の使用を否定している。

 世界反ドーピング機関(WADA)は、ドルゾラミドやブリンゾラミド(Brinzolamide)が含まれる目薬について、本来の用途の場合は使用を禁止していない。その理由としてWADAは「これらの物質は局所的に使用しても利尿促進の効果を持たないため」と説明している。

 報道によれば、イタリア反ドーピング機関(NADO)はロッシに1年間の出場停止処分を下すとされており、ガゼッタ・デロ・スポルト紙は今回の件に関する審問が10月1日に予定されていると伝えている。 (c)AFP