【9月24日 AFP】マレーシアの野生動物保護当局は24日、同国沖でインドネシアの密輸船を捕獲し、船内にいたオランウータンの子ども2頭、ワニの赤ちゃん、珍しい鳥など400種類の野生動物を保護したと発表した。

 インドネシア人の業者3人は21日、タイへ向かっていた途中にリゾートとして有名な島ランカウイ(Langkawi)沖で関税当局に密輸を阻止され、逮捕された。

 当局者によると船内にはおびえた様子のオランウータン2頭、イリエワニの赤ちゃん数十匹をはじめ、小型の有袋動物であるフクロモモンガ約350匹、さらにオウムやインコなどが積まれており、業者らは全てペットとして取引するつもりだったという。

 逮捕された3人は野生動物保護に関する法律に違反した罪で起訴される見通しで、有罪となれば最大で禁錮10年を言い渡される可能性があるという。

 野生動物の取引を監視・調査するNGO「トラフィック(Traffic)」の広報担当者は、ペットに対する需要のために野生動物がどれほどの苦難にさらされているか、救出された動物の数と種類が示していると述べた。

 マレーシアには希少動物が多く生息し、当局によって定期的に密輸が摘発されているものの、一度に400種類もの野生動物が保護されることは珍しいという。(c)AFP