【9月23日 AFP】18-19イングランド・プレミアリーグは22日、第6節の試合が行われ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)は1-1で昇格組のウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(Wolverhampton Wanderers)と引き分けた。

 この試合では、5月に脳出血で倒れ、病院へ緊急搬送されて手術を受けていたアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)氏が久しぶりにオールド・トラフォード(Old Trafford)に姿を見せたが、ユナイテッドはチームを27年率いた名将の前で勝利を収めることができず、残念な結果に終わった。

 試合前にファーガソン氏が登場すると、スタジアムは一気に盛り上がり、万雷のスタンディングオベーションがユナイテッドファンだけでなくウルブスファンからも1分にわたって鳴り響き、感動的な雰囲気に包まれた。満面の笑みを見せるファーガソン氏も、手を振ったり、拍手をしたりしながらそれに応え、ゴールを喜ぶ際におなじみだったガッツポーズも見せた。

 現在チームを率いるジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督は、ファーガソン氏が公の場に戻ってきたことについて、「みんなにとって素晴らしい知らせだ。マンチェスター・ユナイテッドファミリーに限らず、誰にとってもそうだと思う」と話した。

「サッカー界の、さらには世界のどこに、サー・アレックス・ファーガソンが元気に戻ってきたことを喜ばない人がいるだろうか。だから、すべての人にとって最高のニュースだ」

 試合はユナイテッドが18分にフレッジ(Frederico Rodrigues de Paula Santos 'Fred')のゴールで先制。アレクシス・サンチェス(Alexis Sanchez)のクロスは相手にはじかれたが、こぼれ球を回収したポール・ポグバ(Paul Pogba)が巧みなラストパスを送り、フレッジが約16メートルのシュートを決めた。

 ところが52分、ポグバが中盤で不用意な形でボールを明け渡すと、攻め込んだウルブスはエルデル・コスタ(Helder Costa)が対応の甘いルーク・ショー(Luke Shaw)をかわしてタッチライン際からクロス。ラウル・ヒメネス(Raul Jimenez)の落としから、最後はペナルティーエリア端のジョアン・モウティーニョ(Joao Moutinho)が左足で仕留めた。

 このオフにASモナコ(AS Monaco)から加入したモウティーニョは、これが加入後初ゴール。ユナイテッドのまずい守備に助けられた形ではあったが、チームが1ゴールでは物足りないほどの好プレーを見せていた中で生まれた同点ゴールだった。

 9月のユナイテッドはここまで公式戦3連勝を飾り、モウリーニョ監督は守備面の成長を強調していたが、この日は同じポルトガル出身のヌーノ・エスピリト・サント(Nuno Espirito Santo)監督率いるウォルバーハンプトンに38年ぶりのオールド・トラフォード勝利を許していた可能性もあり、引き分けは順当な結果だった。(c)AFP