【9月23日 AFP】ボクシング、WBAスーパー・IBF・WBOヘビー級タイトルマッチが22日、英ロンドンのウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で行われ、王者アンソニー・ジョシュア(Anthony Joshua、英国)が7回TKOでアレクサンドル・ポベトキン(Alexander Povetkin、ロシア)を下し、タイトル防衛に成功した。

 試合はそれまで拮抗した展開が続いていた7回、ジョシュアが左フックからの右ストレートでポベトキンからダウンを奪うと、一気に流れがジョシュアに傾いた。ポベトキンはなんとか10カウントは逃れたが、すぐにまたジョシュアに追い込まれ、レフェリーが1分59秒で試合を止めた。

 大歓声を送る母国のファンの前で勝利を収めたジョシュアは、プロ無敗を22戦(21KO)に伸ばしている。一方のポベトキンはキャリア初のKO負けとなった。

 ジョシュアは英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対して「ポベトキンは非常にタフなチャレンジャーで、きょうそのことを証明した。相手が頭は強いがボディーは弱いことに気づいた。KO記録を取り戻せたし、右の感覚も戻った」と話した。

 試合は初回、低い姿勢で構えるポベトキンのペースから始まり、右アッパーでジョシュアをぐらつかせて鼻血を出させた。試合前に「俺の泉は深いし、ハートは地獄にも耐えられる」と話していたジョシュアは、その言葉を試される立ち上がりとなった。

 それでもジョシュアはジャブを小刻みに繰り出して反撃を開始すると、4回に今度はポベトキンが左まぶたをざっくり切る事態に。ポベトキンはその後も試合を続行したが、最後はジョシュアがTKO勝ちを収めた。

 ただし、この勝利でジョシュア対WBC王者デオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)の統一戦が実現に近づいたかは、まだ分からない。

 ワイルダーは、12月1日に元王者のタイソン・フューリー(Tyson Fury、英国)と対戦することが決まっている。一方のジョシュアの次戦は、プロモーターのエディー・ハーン(Eddie Hearn)氏によれば、4月13日に英ロンドンのウェンブリーで行う。

 ジョシュアは「一番やりたいのはワイルダーだ」、「チャンピオンがここへ来る気になって、昔ながらの派手な殴り合いができたら良い。望むのは本物のチャレンジャー。ディリアン(・ホワイト〈Dillian Whyte〉)とやれるなら大歓迎だけどね」と話している。(c)AFP/Julian GUYER