【9月22日 AFP】女子テニス、東レ・パンパシフィック・オープン(Toray Pan Pacific Open 2018)は21日、シングルス準々決勝が行われ、大会第3シードの大坂なおみ(Naomi Osaka)は6-3、6-4で第8シードのバーバラ・ストリコバ(Barbora Strycova、チェコ)を退け、4強入りを果たした。

 全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)女王としての貫録を漂わせていた大坂は、今月上旬に米ニューヨークでセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)を撃破してタイトルを獲得したときと同レベルのプレーとはいかなかった。それでも、相手には到底太刀打ちできないパワーを発揮し、イタリアのカミラ・ジョルジ(Camila Giorgi)との準決勝に駒を進めた。

 ストリコバは、日本のスポーツ界で新たなスター選手となった大坂が気迫十分に打ち込むストロークにほとんど反応できず、ラケットを飛ばされそうになるほどの強力なフォアハンドに屈して第1セットを落とした。

 世界ランク7位の大坂は、四大大会(グランドスラム)シングルスで日本人初の優勝者になってから初めての大会で、12歳年上の選手を相手に一度も主導権を握られることなく、再び弾丸のようなフォアハンドをたたき込んで最初のマッチポイントを握った。

 1本目はストリコバがしのいだものの、直後には大坂が相手のボディに強烈なサーブを打ち込み、連勝記録を9に伸ばした。

 2016年大会のファイナリストである大坂は、「このトーナメントで勝つことには大きな意味がある」、「それがいつも必ず念頭にある」とすると、「だけど、あすは厳しい試合になるはず。(ジョルジとは)一度もプレーしたことはないけれど、対戦相手としてかなりの強敵であることは分かっている」とコメントした。

 ストリコバ戦で苦しんだサーブを修正できるとする大坂は、肩をすくめて「次を楽しみにしている」、「ピンチではサーブが武器になるはず。全米オープンでも、それで何度も相手のブレークポイントをしのいできた。何か違うことを試すつもりはない」と話した。

 20日の2回戦で第1シードのキャロライン・ウォズニアッキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)から大金星を挙げたジョルジは、この日の準々決勝で5-3とリードしていたところで元世界1位のビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)が腹痛を訴えて途中棄権し、試合を勝ち抜けた。

 その他では、元世界1位で第4シードのカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)が2本のマッチポイントをしのぎ、予選勝者のアリソン・リスケ(Alison Riske、米国)に6-1、6-7(5-7)、7-6(7-4)で勝利。準決勝の相手は、第2シードのキャロリン・ガルシア(Caroline Garcia、フランス)に6-3、6-4で番狂わせを演じたクロアチアのドナ・ヴェキッチ(Donna Vekic)に決まった。(c)AFP/Alastair HIMMER