【9月20日 AFP】(更新、写真追加)韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長は20日、北朝鮮北部の対中国境にある朝鮮民族の聖地、白頭山(ペクトゥサン、Mount Paektu)を訪れ、共に登頂した。

 両首脳は前日の南北会談で核問題をめぐる米朝交渉に弾みをつけ、白頭山登頂が文大統領の北朝鮮訪問における最後の日程となる。

 標高2744メートルの白頭山は、4000年以上前に最初の朝鮮王国を建国したとされる神話上の人物、檀君(Dangun)の生誕地として聖地とみなされている。文大統領の報道官は記者団に対し、「白頭山は朝鮮民族にとって聖なる山、最も象徴的な山だ」と語った。

 白頭山はまた、北朝鮮建国の父で正恩氏の祖父に当たる故金日成(キム・イルソン、Kim Il-Sung)国家主席が日本統治時代(1910~45年)に抗日闘争の拠点とした地でもある。さらに北朝鮮は、正恩氏の父の故金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記は白頭山で誕生したと主張している。

 ただ、歴史家らによれば、正日氏が実際に生まれたのはシベリア(Siberia)の旧ソ連軍基地だという。(c)AFP