【9月19日 AFP】(更新)マレーシアの政府系ファンド「ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)」をめぐる汚職スキャンダルですでに逮捕・起訴されている同国の前首相、ナジブ・ラザク(Najib Razak)被告が19日、不正が疑われる6億2800万ドル(約700億円)の口座入金をめぐり再び逮捕された。

 マレーシア汚職防止委員会は声明で、1MDBと「ナジブ被告の個人口座に26億リンギット(約700億円)が振り込まれていた」ことをめぐる捜査の一環で拘束したと発表した。

 今年5月の総選挙でナジブ前首相の長期連立政権が敗北を喫したのは、ナジブ被告とその取り巻きが政府系ファンドの1MDBから巨額の資金を着服していたとされる疑惑が大きな要因となった。

 ナジブ被告は政権を追われて以来、1MDBの元子会社が絡んだ7つの罪により起訴されている。これまでのところ、ナジブ被告は計1000万ドル(約11億円)を不正に流用したとされている。

 しかし今回の逮捕は、2013年の総選挙を前にナジブ被告の銀行口座に巨額の資金が入金されたとされる長年の疑惑に直接つながるものと捉えられている。(c)AFP