【9月20日 CNS】中国外の当事者に対し、国際紛争を解決する新たな選択肢を提供するため、中国国際貿易促進委員会(CCPIT)などの機構は、「一帯一路(One Belt One Road)」参加国の機構と共同で、国際紛争の予防と解決を行う組織を設立する準備を行っていることを明らかにした。同委員会の盧鵬起(Lu Pengqi)副会長が17日、北京で発表した。

 盧副会長は、この日開催された「2018中国仲裁サミット(China Arbitration Summit 2018)」の席上、同組織は中立的で独立した非政府国際組織で、「共に話し合い、共に造り上げ、共に享受する」原則に基づき運営されることになるだろう、と述べた。

 政府が公表したデータによると、18年初からの8か月間で、中国と「一帯一路」沿線国との貿易額は前年同期比12%増で、対外貿易全体の成長速度よりも速い。同期間に中国企業が「一帯一路」沿線国に対して行った投資額は95.8億ドル(約1兆756億円)で、前年同期比12%増、「一帯一路」沿線国の対中投資額は前年同期比26.3%増だった。

 盧副会長は、「一帯一路」建設の推進に伴い、中国企業が沿線国家・地域を開拓する歩みは加速化し、国際貿易との関係も日増しに緊密になっていく状況下で、仲裁という国際的に通用する法的ルートを通して、企業間の国際的な経済・貿易・投資の紛争解決のニーズに積極的に答えていかねばならない、と語った。

 近年、世界で中国経済の浸透が深まるにつれ、外国との仲裁案件は顕著に増加しており、仲裁は紛争解決の重要な手段となっている。中国政府の統計によると、17年の中国貿易仲裁委員会の紛争対象額はのべ719億元(約1兆1785億円)、このうち、対外仲裁案件の対象額は全体の半分超、仲裁当事者は60国・地域に上るという。

 盧副会長は「今後、インターネット技術を用いて仲裁の技術的な水準を高め、オンライン上で紛争解決できる仕組みを探し、当事者の紛争解決のために、より速く柔軟で効率よいサービスプラットフォームを提供していかねばならない。中国的仲裁と国際的仲裁の融合と発展を引き続き促進し、国際的仲裁交流を強化していく」と述べた。(c)CNS/JCM/AFPBB News